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2010.09.15 Wednesday

達成感

ワークショップを行ったり、又は企画する立場の人間の多くは、参加者がいかにワークショップに満足してくれるか、を考えると思います。そんなときよくある方法は「達成感」を与えるという方法で、これは非常に有効な方法です。少し頑張れば(もしくはワークショップの指導者が上手に案内すれば達成できる)課題を講座時間の中でクリアーするという方法です。達成できれば参加者の満足度はかなり上がります。そして、「やれる!」という自信がつき、「続けよう」というモチベーションも上がります。
 ところが、何度も延べているように演技の習得は楽器の習得や、勉強の習得などと同様に、結局多くの緊張感あふれる場数や地道な練習や繰り返し無くしては向上しません。そして、その道を究めようとすればするほど奥深いものです。二口さんのワークショップをよく「修行」に例えるのですが、それはずっと遠い先をひたすら目指して歩むような練習をするように見えるからです。もちろん、それをできるだけ楽しくしようとしてくれていますが、「演技の達成に終わりは無い」と目先の達成感をあまり気にしない所は一生かけて芸を磨く、まさに能の修行のようです。
 正直すぐに結果が欲しい皆さんには、ちょっとまどろっこしく感じるかもしれません。しかし、演技とはなにかを一生かける覚悟で「教えてもらうことより、自分で考えて得てゆこう」という姿勢に立った時、二口さん自身も同じ「求道者」として、「演技」を磨くために自分が得て来たものを、できるだけ誠実に示そうとしてくれていることが良くわかると思います。
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